トレーサビリティとは、対象とする物品(とその部品や原材料)の流通履歴を確認できることである。
トレーサビリティには、トレースバックと、トレースフォワードがある。前者は物品の流通履歴の時系列にさかのぼって記録をたどる方向で、後者は時間経過に沿っていく方向である。
- 対象とする物品に対して関心を示した人間(代表例は消費者)が、その物品の履歴をさかのぼって、物品の生産履歴を見ることは、トレーサビリティ(トレースバック)によってもたらされる。
- 対象とする物品に問題が発見された時、その物品が販売された特定顧客に対してピンポイントで商品の回収を行うことは、トレーサビリティ(トレースフォワード)によってもたらされる。
トレーサビリティは、対象となる物品を、観測しうる物理量によって定量的に記述された記録によって構築される。物理量とは、時刻、重量、名称、物品に添付意された記号(バーコードなど)等々によって記述される。