良品と不良品の間[
良品と不良品の違いは、製品が単純な物では「動くか、動かないか」といった程度で判断されるため、その判別は容易いが、精密機器などではある一定の性能許容内で機能する物のみを良品とし、その基準以下であるものを不良品として扱うなど、ややその判断が難しい部分も見られる。
例としては液晶画面が挙げられる。この表示装置では「白一面と黒一面を表示した際に、目立つ部分に一定個数以上のドット落ち(微細な表示機能の異常)が無い事」が工業レベルでの良品として出荷されるが、これは表示ソースおよび利用者の主観によっては、大きな問題と見なされることがある。
またその一方で、「色合い」といった微妙で感覚的な物も消費者レベルで問題視される場合があり、アニメーション映画の『千と千尋の神隠し』では、DVD販売用の映像媒体で、家庭にあるテレビ受像機やDVDプレーヤーで再生した際、全体的な色合いが赤が強いとして、消費者運動に発展したケースがある。
また、製品の種類によっても求められる基準が異なってくる。たとえば、コンピュータとして「特に変わった操作をしていないのにいきなりフリーズし、扱っているデータが消える」ことは、家庭向けのパソコンではありがちなことだが、ATMを含む金融機関のオンラインシステムでは致命的な問題とみなされる